脱力入魂宣言

こんばんは。

夜分恐れ入ります。きちゃった。遊方便りです。

今日は落語会の告知宣伝というよりまずはお礼。
だいぶと遅くなり申し訳ない限りですが、まずは
先日12月8日は「月亭遊方独演会」に多数お越しくださり誠に有り難うございました。
皆さまのおかげで盛会となり、3席何とか演りとげることが出来ました。心から感謝申し上げます。

えらい大層に言うてますけど本心です。
ほんまにお客さまに対しての感謝の気持ちは大きいです。
と同時に独演会にかける自分の気合い、心構えはもう少しラフになっていってもええんちゃうかなって思ったりするこの頃です。

僕はいつも独演会はその年の集大成を見せようと張り切り過ぎるきらいがあります。そして過剰に力が入ること多いです。
もちろん頑張ることは必要やけど、100%基準点の考え方はそろそろ卒業せなあかんわなあと思ったりもしています。

正直今回の独演会は間違えたりミスったりもあったんですよ、こんなん言うてええかわかりませんが。
せやけどうまいこと乗り切れたと思ってます。
もっと爆笑あってもええのになと思ったところもあったけど、空気は程良く操れてたとも思います。
なんてゆうか、師匠がいてくれてはることに緊張感やなく安心感があったからかなあ。
意外と自然体で演れた感がありました。その証拠に送り出しの時
「ちゃうねん!」
ってゆわへんかったでしょ(笑)

落語も他の演芸も、舞台で見せるパフォーマンスはすべて「空間芸」。音楽と同じで「ノリ」も大事。でも過剰な意気込みはそのノリを潰してしまいますからね。

そこで今回の独演会に掲げた新古典派宣言に続いて今ここに、「脱力宣言」もいたします!

来年からはすべての高座において力を抜いて、しかし魂は抜かない「脱力入魂」を座右の銘といたします。

なんか、エエ言葉な気がする。。

そーいえば僕、もう12年も太極拳をやってますねん。知らんかった方も多いと思いますが。
まぁ12年と言っても出席日数は他の生徒さんよりぜんぜん足りてませんねんけどね(笑)
この太極拳ってゆうのは脱力の武道。ゆっくりとした動きですが、あの動きを早めたら結構強いんですよ。
ほんできちんと呼吸したらリラックス効果や集中力も高まりますし、いろいろええんです。
その太極拳ですが、奇しくも今年、楊名時太極拳の師家が生誕100周年を迎えました(米朝師匠と同い年やん)。その年の瀬ギリギリに太極拳にあやかる「脱力」を高座に取り入れようと決意した次第。
わぁ、来年からの遊方落語、めちゃくちゃ楽しみですね!

自分で言うておりますが、これからは思いっきり(…なんて言うとまた力んでしまいますので)ちょびっと僕の高座にご期待くださいませ。

てなわけで、その公演情報、今回は2つだけピックアップしてご紹介したいと思います。

まずは年明け、この舞台。
【 ロン毛・トーク・ファニー@繁昌亭 】

1月7日(水)18:30〜天満天神繁昌亭

桂雀喜さんとずっとツギハギ荘で続けてきた「ロン毛・トーク・ファニー」の30回を終えた後のスペシャル番外編。
江戸から僕と同期の桂文治さんを招いて(それこそ先ほどの話やないですが)ゆるーく楽しんでいただきます。
スキンヘッドの文治さんもロン毛になってもらってのこたつトークもきっとおもしろいはず。

ネタのほうは雀喜くんは最近の新作「教え子」
あらすじを聞いて思わず笑った!面白いこと間違いないやろう噺です。
そして僕は久しぶりの口演の「いとしのレイラ〜彼女のロック〜」というバンドネタ。
敬愛するみうらじゅんさんのエキスがパンパンに詰まってた(と思ってる)長講ネタで、8年ほど前、東京でみうらじゅんさんとご一緒させていただいた時、トリでこのネタ披露もしました。
ブログ欄のタイトル写真はそのみうらじゅんさんと三遊亭兼好さんとのスリーショット。
「ロックとは何か?」
そんな問いの答えもこの噺の中にある。遊方の初期の代表作です。

チラシデザインも、「ロン毛・トーク・ファニー」というタイトルも緩ぅ〜い感じですが、意外に硬派な会ですよ。ワクワクして遊びに来てください。

ご予約はチケットぴあ(t.pia.jp)Pコード:597-700、セブンイレブン(要Pコード)
繁昌亭窓口
それかサイトのメールで僕に言うてくれたらお取り置きいたします。
よろしくお願いいたします。

そして次はこれ
【 百年長屋・遊方基地 #10 】

1月19日(月)19:00〜百年長屋(JR「玉造」駅、JR「森ノ宮」駅より徒歩6分)

玉造の古民家でだいたい隔月でやってる遊方の研鑽会。
今回はゲストの桂あやめさんに、五代目文枝師匠作の「熊野詣」をお願いしています。
五代目文枝師がお亡くなりになる前に創られた唯一の創作落語なのでご一門の方は何人も受け継いで高座にかけてはりますが、あやめさんが一番アレンジを施してるよう。
そんな流れから古典落語や他人の作品を演るときのこだわりなんかを対談で聞こうと思ってます。

僕は今回は「坊主茶屋」
師匠八方にかなり丁寧に教えられたのは可朝師匠が大切にされていたという理由から。
遊方便り冒頭の話ではないけど「空気感」がとても大事な噺で、センシティブな内容をサラッと愉しげにお聴かせしたいなと思います。
百年長屋の雰囲気にはピッタシな噺。演じ手の少ないレアな演目でもあります。聴きにきてください。

あ、新作落語はまだまだ決めてませんけど、こちらも遊方初期のネタから選ぼうと思っています。

落語に真剣に向き合いながら娯楽のスタンスでお届けする大人の秘密基地。
終演後のビールがきっと美味しい、こちらも是非聴きにきてください。
ご予約は、kyoushoudou@hotmail.com(京升堂)、または下のフォームから。
https://business.form-mailer.jp/fms/41813692311225

ちなみに次々会は3月26日(木)
詳細は1月19日に発表ですが、この会は毎回オモシロイですよ、とりあえず手帳に書いておいてください。

その他いろいろございますがピックアップはまたの機会に。
下記URLをクリックして、サイトの「出演・公演情報欄」をご覧ください。
https://yuho-tsukitei.com/event

また、このブログのカラー画像付きは、サイトのブログ欄(下記URLをクリック)からご覧ください。
過去の遊方便りもお読みいただけますよ。
https://yuho-tsukitei.com/blog

てなわけで、まだ年も越してないうちから来年の目標をなんかをまとめています。
来年は40周年ですからね。あ、でも、せやからと言って気負わずに、独演会もお祭り感覚、わっしょい気分でやろうと思うとります。
皆さん、まだまだお付き合いくださいね。

ではBGMは、今日で82歳!Happy Birthday!の
キース・リチャーズで
「ハウ・アイ・ウィッシュ」
力脱けてはるよぉー

ほたら、また。