今年の独演会「リスペクト・ザ・ムーン」について

こんにちは。

遊方便りです。
やってまいりました(今回は丁寧に)

いつからか急に寒くなりましたね

昨今よく交わされる挨拶ですが僕にはそんなことどーでもよくて、
せっせせっせと独演会の準備に追われる日々を過ごしております。

というわけで今回の遊方便りは独演会のことのみ、ご案内させていただきます。

さて落語というのはただ普通に台本を覚えて演るものではなく、そこには演者の考察が入ります。
当たり前といえば当たり前なのですが、今度の独演会で初演する『算段の平兵衛』に向き合ってると、あれこれ迷いがとっても多い。
その理由のひとつに大師匠・可朝の口演を下敷きにしているからというのがあります。

可朝師匠は「悪(ワル)」の色気が半端ないですからねー。模倣、コピーはまず誰であってもまず無理。なのでどれだけ自分に寄せられるか、いかに「イズム」を受け継げるか?
ここがなかなか定まりません。

ワルといえばこないだ、久しぶりに北野武監督の映画『アウトレイジ』を観ました。
この映画のキャッチコピーは「登場人物、全員悪人」
『算段の平兵衛』も同じですね。

まあ算段の平兵衛のほうはアウトレイジほど悪いことはないのですが、噺全体が醸し出してるニオイは共通点を感じます。

しかし落語って幅広いですね、このように悪い人ばかりが出てくる噺もあれば、『井戸の茶碗』みたいに「登場人物、全員ええ人」という噺もある。
この二つをカップリングさせた落語会って面白いかも。そこに「登場人物、全員変態」てな噺を僕が創って「三つの彩り」てなタイトルでやったら楽しいかな。

いつかやってみよかな(笑)

まあ、でも、あまり悪人ということを意識し過ぎず、心がけることは

「違和感なく」

これを大事にして、本番にはちゃんと仕上げて披露しますよ、たぶん、、、いや必ず!

ちなみにその辺の意気込みは今月27日の毎日新聞の朝刊(朝刊やで!)に大きく取り上げてくれはるみたいなので、どうか皆さま買うて読んでくださいませ。

あ、そーそー、ゲストのハッチ兄さんはなかなか生で見られませんよ。
テレビやラジオでも見られませんが(笑)

対談での「月亭の話いろいろ」もどうぞお楽しみに。

そして『住吉駕籠』は師匠八方の考察と遊方の演出で聴いてもらいます。
なんかついでの情報みたいですが、いや、このネタも可朝師匠の十八番。
なんせ八方は可朝師匠の『住吉駕籠』を見て弟子入りを決めたくらいですから。

てなわけで当日は米朝師からの一つの枝葉・月亭の芸の継承をたっぷりと楽しんでいただきます!

だから来てー!!(笑)

「月亭遊方独演会〜リスペクト・ザ・ムーン〜」

https://yuho-tsukitei.com/event/%e6%9c%88%e4%ba%ad%e9%81%8a%e6%96%b9%e7%8b%ac%e6%bc%94%e4%bc%9a%e3%80%9c%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%9a%e3%82%af%e3%83%88%e3%83%bb%e3%82%b6%e3%83%bb%e3%83%a0%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%80%9c

12月8日(金)
午後6時半開演(6時開場、9時終演予定)
遅れてはる場合は演者が変わる際にご入場できます。それまではロビーモニターでご覧いただけます
(どんだけ詳しく説明してんねん)

出演:月亭遊方『住吉駕籠』『算段の平兵衛』
ゲスト:月亭ハッチ
開口一番:月亭希遊

料金:前売3000円、当日3500円(全席指定)

チケットはコチラをクリックするとご購入頂けます。
開かれた画面の下部に独演会のフォームが出てきます。

https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2334355&rlsCd=001

お問い合わせは06-6352-4874、天満天神繁昌亭まで。

京升堂でも承っております。
電話:090-6976-1777
メール:kyoushoudou@hotmail.com

どうぞよろしくお願いします。

皆様の素敵な好奇心、お待ちしております。

さて告知に徹した今回も、BGMはいっときましょか。
先月18年ぶりに新譜を出したザ・ローリング・ストーンズ!
これがまた、めちゃくちゃええアルバムなんですわ!
『ハックニー・ダイアモンズ』ってゆうんですけど2000年以降のストーンズのアルバムの中で一番ええんとちゃうかなあ。ミックとキース80歳でっせ。信じられませんわ!
そのストーンズのニューアルバムから1曲…

と思ったんですが、ストーンズ知らん人ってけっこういてはりますので、とりあえずはストーンズってこんなにカッコええんやぞってところを知って頂くため、1968年のこのビデオクリップを見てください。

「悪」のイメージを欲しいままにしていた頃のローリング・ストーンズで
『ジャンピング・ジャック・フラッシュ』